2014年2月6日木曜日

木下黄太ウクライナ報告会 in 大分

【受付】3月1日(土)14時30分~
【開演】15時~17時30分
【場所】コンパルホール4F:400会議室
【定員】100名(禁煙) ※ 先着 100名様 限定
【参加費】 1000円 ( 事前振込み制です。)
※託児あり(2歳~)定員25名
※2歳未満のお子様は保護者1名につき1人まで膝上可
☆参加予約☆⇒ oita0301(a)gmail.com  (a)を@に変えて送信してください。
「大分ウクライナ報告会」
 ①(代表者)氏名 ②連絡先(電話番号) ③参加人数 ④託児の有無(名・年齢・性別・人数)
 をお知らせください。折り返し詳細をご連絡いたします。
アクセス・駐車場⇒ http://www.compalhall.jp/access.html
主催 「大地と子どもの未来を考える会」


妻もママも嫁もしている期間は、自分の時間なんて、トイレやお風呂もままならないほどしかないのに、大切な家族の、安全のための手間ひまは、ますます必要になってしまった昨今。
3.11から3年が経ち、危機感も薄れてきてしまっている。でも、未だに「事故」は継続中…。

放射能防御プロジェクトの木下黄太氏が、チェルノブイリ事故後27年経ったウクライナを取材され、日本各地で、映像を伴う貴重な報告会が行われています。私たちは、長年にわたり深刻な被害の続くウクライナの「今」を知り、前回(1年3ヶ月前の講演)の日本の状況(主に首都圏の汚染について)を踏まえた更に深刻な現実から、どう対処していくのかを考え続け、行動します。

あるお母さんの言葉です。『息子が小学生の時に見ていた図鑑に、「もしチェルノブイリのような事故が起きたら、せまい日本は人が住めなくなってしまう。事故は絶対にあってはならない。」とありました。なのに、今、大丈夫と言い出すのはおかしい。』

ウクライナ政府報告書(2011年4月チェルノブイリ25周年国際科学会議資料)には、『小児期の被曝、とりわけ8~12歳の年齢での被曝は、網膜の血管障害のリスクが高かった。』『もっとも危険な年齢区分は、8~12歳および思春期(12-15,16歳)ということが証明された。』等とあります。

そして…ある家庭での様子です。「チェルノブイリでは椎茸は絶対禁止だったの。セシウムが凄く高くて。日本はそれを子どもの給食に使うことに決めたんだよ。だから、(放射性物質を特に吸収しやすい性質のキノコ類は)食べられないよ。」と、話した時の子どもの驚いた顔…。「何で捨てないの?」「そうよね、そう思うのが当たり前よね…酷い大人ばかりの日本でごめんなさい。」

放射性物質は、化学的反応により常識で理解されやすい他の一般的な毒物とは性質が異なり、細胞や生物の設計図である遺伝子を「ジワジワ」痛めつける、遅効性の毒物です。アルファ線であるプルトニウムの放射する電流の値は、細胞と細胞が結び付くための電流の値の51万倍もの力です。ベータ線は、体の中で1cmほど飛びますが、その1cmの間に、2万5,000個もの分子を切断してしまいます。

食品添加物や農薬、フッ素やワクチン、重金属や遺伝子組み換え食品などの危険性は知っていても、このように化学的毒性よりも放射能による物理的な毒性の方が、より問題であるということは、残念ながら、ほとんど理解されていません。

問題は、空気や飲食物を経由して放射性物質を体内に取り込む事で、「浴びる」よりも「取り込む」事が、より大きな健康問題となっているのが、収束もしないままに、原発事故後3年も経ってしまった現状なのです。

体に取り込む可能性のある放射性物質の種類は、同位体を含めると約3,000種類にもおよび、様々な観点からのリスクレベルは、それぞれに異なるにもかかわらず、NaIシンチレーション式検出器を用いた一般的な放射能検査では、放射性セシウム(セシウム134及びセシウム137)と、放射性ヨウ素(ヨウ素131)の、ガンマ線だけが、測定されています。例えば、よく耳にする「放射性セシウム」は、健康への影響を低く見せようとする報道が目立ちますが、ガンマ線とともに更に危険なベータ線も発せられるため、検査結果の数値以上に、注意が必要な核種です。

 放射線防護協会は、『乳児・子ども・青少年に対しては、1キログラムあたり4ベクレル(Bq)以上の セシウム137 を含む飲食物を、与えないよう推奨されるべきである。』と提言しています。それに比べて、日本の原発事故後の一般食品の基準は、25倍の100ベクレル(=現行法の下、管理資格を持つ専門職が厳重に管理している放射性廃棄物と同等の汚染)。乳児用食品であっても、約13倍にもあたる50ベクレルです。また、検出が難しいと言う理由で、ほとんど公表されていない放射性ストロンチウムは、カルシウムと類似した化学的性質を有するために骨に取り込まれ、体外への排出が困難です。より危険なこの物質は、カルシウム豊富な食品に、多く含まれています。(※放射性ストロンチウムやプルトニウムの検査は、高額なゲルマニウム半導体検出器でもできません。)

 今や私たちは、吸い込む空気や、皮膚や粘膜に触れるもの、口にする農水産物が、どこで採れた(生産された)ものであるのか等について、注意して慎重に生活しなければ、近い将来の健康さえも守ることができなくなってしまいました。汚染された空気・土・水・その他物質と接していた産物は、少なからずそれらを含んでおり、先に述べたように、精密に検査されていない現状では、信用すべき値はありません。

 どうか子どもたちのいのちのために、テレビや新聞では報道されない、日本の現状を知ってください。そして、伴に考え、それぞれの善さで、それぞれのお立場で、それぞれの日常の中で、出来るだけの行動を、お願いできませんでしょうか。

 最後に、ドイツの、放射線防護協会の会長である Dr. セバスチャン・プフルークバイル博士の言葉の一部をご紹介します。『放射線防護協会は、日本の市民の皆さんに懇望します。できる限りの専門知識を早急に身につけてください。』『放射線防護協会は、日本の科学者たちに懇望します。どうか日本の市民の側に立ってください。そして、放射線とは何か、それがどんなダメージを引き起こすかを、市民の皆さんに説明してください。』(2011年11月27日 ベルリンにて)

 「3月1日(土)ウクライナ報告会 in 大分」に寄せて
  大地と子どもの未来を考える会 代表 後藤久美子